動物天国オランダ オランダには犬猫の殺処分なんかずっと昔から存在しない。 飼えなくなった犬猫達が行く所は新しい飼い主の温かい胸の中  

「国家の偉大さや道徳的な進化の度合いは その国が動物をどのように扱っているかで判断できる」 マハトマ・ガンジー
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被災地のペットを救え!「福島原発20キロ圏内・犬猫救出プロジェクト」緊急報告会

「原発事故が原因で死亡した人間はいない」などという悠長な言説も散見されるが、すでに多くの小さな命が奪われている。
 昨年末、ワイドショーをお騒がせしたジャーナリストの山路徹氏が、東日本大震災の被災地取材と並行して行っている「福島原発20キロ圏内・犬猫救出プロジェクト」の緊急報告会が5月20日に行われた。

 当初は取材のために原発被災地に入ったという山路さん。現場に入ると、飢えと人恋しさのあまり駆け寄ってくる犬に多数遭遇した。避難所に連れて行けないため、やむを得ず放たれたペットたちだ。はじめは食糧をやっていたが限界があり、「どうにかして救いださなければ」と感じたという。Twitterで協力者を募ったところ、横浜で犬猫の保護ボランティアをしていた大網直子さん、カメラマンの太田康介さんが名乗りをあげ、プロジェクトを開始するに至ったという。

 「こんなことをしている場合かという声もあるが、小さな命を救えない社会が大きい命を救えるわけがない。われわれと同じ社会に生きている彼らを見殺しにしていいのか」と山路さんは語る。救出した犬猫は、飼い主が見つかれば届けている。20キロ圏内は現在立ち入り禁止の「警戒区域」に指定されているため、救出をあきらめていた飼い主たちの喜びは計り知れない。「犬猫を助けることは、避難した方の気持ちも助けることにつながる」と大網さんは言う。

プロジェクトの中心メンバーである大網さん、山路さん、太田さん(写真左から)。
 プロジェクトを開始して1カ月以上で60頭以上を救出し、報告会では、ホッとしたような表情を見せる愛らしい犬や猫たちの映像が多く紹介された。だが、現実は生やさしいものばかりではない。水を求め用水路に落ちてしまった牛・餓死して腐乱した豚・飼い主を待ちわびて眠るように亡くなった犬など、痛ましい事実も報告された。無事救出できても、病気やケガをしている場合もある。

 飼い主が見つからなかったり、避難所にいる場合は里親探しという難題も待ち構えている。現在は、山路さんのプロジェクトを含めてボランティア団体が中心となり救出にあたっているが、日本動物愛護協会や日本獣医師会らによる公的団体「どうぶつ救援本部(緊急災害時動物救援本部)」は何をしているのだろうか。

水を求め用水路に落ちてしまった牛たち。
「はじめは救援本部が広くケアをしてくれると思って、義援金も『救援本部へ』と呼びかけていたんですが、フタを開けてみたら徘徊犬は保護しないと言い、実質ほとんど救出できていない。屋内にいる犬猫は、飼い主の委任状があっても救出しないそうです。それはひどいとTwitterでつぶやいたら、救援本部から『山路さんがツイートしたせいでクレームがきた』と電話がかかってきました。でも本当のことですから。義援金の分配についても『保健所から意見書をもらってこい』と言うから保健所に行ったら『県庁へ』、県は『どこの団体にも意見書を出すつもりはない』と言う。何のために義援金を集めているのかと聞いたら、『それはこの場ではお答えできません』と(笑)」(山路さん)

 現在、福島までの交通費やフード代、ケガなどの治療費はメンバーの持ち出しとカンパによってまかなっている。メディアを通じて大々的に支援を呼びかければいいが、警戒区域内で取材撮影した内容は、コンプライアンスを重視する大手メディアでは扱わない。行政は人間の避難で手いっぱいで、ペットのことまでは頭が回らない状況だ。葛尾村や飯舘村などが新たに計画的避難区域に指定されたことで、今後さらに1,000頭から2,000頭以上のペットが行き場を失う可能性があるという。ひとつでも多くの小さな命を救うにはどうすればいいか、プロジェクトは保護に頭を悩ませている。
(文=安楽由紀子/写真=住本勝也・APF通信社)

被災地のペットを救え!「福島原発20キロ圏内・犬猫救出プロジェクト」緊急報告会
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